辺りが暗くなり始めたころ・・・
とある廃倉庫らしき建物付近で
一人の青年と一人の女性が会話を交わしている
「まったくあなたといったら相変わらず風のレジェンズに関することにはものすごく敏感ねぇ・・・
またこのハルカ=ヘップバーンの邪魔をしようってことかしら?フィン君?」
フィン「いや・・・邪魔する気はないんだが・・・」
フィンと呼ばれた青年は金髪の頭の片手で押さえ
嫌なものに出会ってしまったというような表情で目を合わせないようにしている
てか、いつも勝手について来て邪魔してるのはそっちの方っていうか
つか、勝手にライバル視されても困るっつーか・・・
ハルカ「ということは、あなたもこの・・・螺旋を終わらせる風っていう本を読んで?」
フィン「まあそういうこったな。風のレジェンズに関するもんしか調べない俺が調べないわけないだろう?」
ハルカ「あ〜あ!せっかく穴場だと思ったのになあ・・・あなたってほんと
風に関することではすごく感がいいからねえ・・・だからこそ今回のネタは信用するに値するってことかな?」
フィン「へへっ・・・だといいんだけどな・・・にしてもこの螺旋を終わらせる風に書かれている女性って
あんたに似てるよなぁ・・・レジェンズの熱狂的ファンだってことや、最近まで先生のアルバイトしていたことや・・・」
ハルカ「もしそうだったとしたら頭がはじけ飛ぶくらい嬉しいんだけども
少し申し訳ないかな・・・」
フィン「ん・・・まあそだな」
ハルカ「大分迷惑かけちゃってるし、それにすべて忘れちゃってるのよねえ・・・この話によると・・・」
フィン「すべてが終わった後に・・・な」
ハルカ「ん〜〜〜〜〜・・・・・・なことよりもっ!」
フィン「これに書かれている後書きの最後の言葉!」
「「かつて二つの風がぶつかりしその場所で新たな風が生まれる!」」
ハルカ「これよこれ!これなのよ!新たな物語を感じさせるこの一言が大事!」
フィン「この本の著者がスピリチュアルレジェンズクラブてのがすごく怪しいから
専門家には無視されっぱなしだけどな〜、誤字もあったし」
ハルカ「でも調べたけどさっぱりそんなクラブなんて無いのよ?」
フィン「ということはレジェンズ本人たちの可能性も捨て切れないわけで
調べるに値するってな」
その書を片手に辺りを思い思いに探索する二人
やがて同じ場所にたどり着くと
ハルカはにやりと笑い、フィンはそっぽを向いてため息をついた
ハルカ「おそらくここがその場所・・・倉庫らしきその建物の天井には・・・
戦闘により天井が破損し、それをブレイズドラゴンがを引っぺがしたって話・・・
まるで力ずくで破壊されたような天井」
フィン「この辺の不自然に曲がって壊れてる手すり・・・何かがものすごい力でぶつかったような跡だ」
お互い確認するように向かい合いうなずく
ハルカ「ここで間違いない・・・と思う
あとは満月の時を待つだけ・・・・」
フィン「持久戦だな」
ハルカ「日の出まで粘るからねっ!」
それぞれその時まであたりを調べながら待つ・・・
フィン「・・・・・これはっ!」
ハルカ「どうしたのっ!?」
フィン「感じる・・・・風を感じるぞっ・・・!」
ハルカ「ま・・・まさかレジェンズ!?」
フィン「そうだ・・・これは・・・あっちだ!!!!」
と大げさにその方向を指さす
ハルカ「キャー!!あっちね!?ついにハルカ=ヘップバーン人生26年目にして
ついに念願の時があああああ!!!!」
ハルカ「・・・・ってあれ?なんで足もとに何にも無いの?
なんで下は海なのお!?
レジェンズ見てえ!見てえんだよおお!!!ぁ〜っ・・・・・・」
大きな水しぶきの音
フィン「わりぃな!またこうやって先を越されるのは勘弁だからな」
そう言って一人建物の中へ足を運ぶ
本に書かれていた内容を思い出しながら
確かめるようにつぶやく
フィン「満月の夜、月の光とともに風が流れ込み、か・・・なんだこれはっ!?」
その状況が今確かに目の前にあった
光を帯びている目にも見える風
それが一か所に集まり渦を巻いている
それがフィンの周りをゆっくりと旋回しはじめる・・・
フィン「風の・・・レジェンズなのか・・・?」
手をその風に差出しやさしく受け止める
するとその風の中で徐々に何かが形作られる・・・
フィン「っ・・!これはタリスポッド!!」
そして残りの風は渦を巻いたままタリスポッドに納まっていく・・・
フィン「風が・・・これはまさか・・・!?」
ポンッ!
そう音が鳴ったかと思うと目の前には白い小さな生き物
フィン「ねず・・・?う・・・うさぎっ!?・・・なのかこれ?翼がある・・・」
青と白を基調とした色に背中には小さな白い羽
そして青い耳らしき部分は垂れ下っている
その小さな生き物はあたりを見回し飛び回り、
楽しそうにあちこち探索している
フィン「おい・・・・・!」
「ギッギぎぃ〜ギッギぎぃ〜♪」
聞こえていないようだ
「ギッギ〜・・・ぎゅ〜〜〜ん!」
フィン「おい!危ねえ!!」
「ぎゅむん!?」
ズ・・・ズズズズ・・・ひゅるるるるる・・・
柱に頭を打って落下
気絶してしまったようだようだ・・・
近くに歩み寄り、やさしく拾い上げる
フィン「おまえ・・・本当にレジェンズかぁ・・・・?」
疑心を抱きつつその小さな生き物をただ見つめるのだった
ハルカ「ふぃ〜んく〜ん?」
フィン「うぉっ!忘れてた・・・」
ハルカ「忘れてたってあんたぁ!」
フィン「まあまあ!収穫はあったぜ!ほらっ」
ハルカ「え〜っ!なになに?・・・白くてちっちゃくて・・・」
フィン「そうそう!」
ハルカ「・・・白い・・・白いねずみぃいいいいいいいい!?」
フィン「ん?やっぱねずみかこれ?」
ハルカ「いやあああああああ!白いネズミぃいぃぃいぃいいいいい!」
フィン「おい!ちょっと!」
ハルカ「ネズミは!特に白いネズミ・・・わぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
フィン「行っちまった・・・・どうしたもんかねぇ・・・これは・・・」
「きゅ〜〜〜っ・・・」
手の中のこいつは一体何者なのか・・・
08.06.19