「この気配・・・一つや二つではないな・・・」
まだ昼時にもかかわらず、薄暗くなってきている空を見上げ逸早く気配を感じ取るガリオン
ガリオン「大きな闇の気配だ・・・数も尋常ではない」
フィン「相手さんも、本気ってわけか・・・」
今居るメンバーで最善の手を考える
しばし流れる沈黙の中、シュウとエンだけはただ空を見上げてぼんやりと風を受ける
メグ「どうしたの?シュウ・・・」
メグの言葉にも反応を示さない
緊迫している場面にもかかわらず、上の空で頼りないシュウに、
それとなく表情を変えぬままメグはチョップを入れた
その強烈な一撃に、シュウと、その傍に居たエンが、ようやく反応を見せる
フラフラしながらも、ようやく意識が戻ってきたらしいシュウに、ただ一言だけこう言った
メグ「しっかりしなさい。部長でしょ?」
いつもここぞという時に皆を無理やり引っ張ってきたシュウ
そのシュウが、風が動かない状況に、自然と一行に不安が出てきてしまう
それ程に、影響を与える大きな存在である事は皆、理解せざるを得ない
シュウ「んっ!そうだなっ!しっかりしないとよしっ!迎え撃つぞ〜!」
ガリオン「ではなく・・・」
シュウ「あらっ・・・」
だからといってあまりにも状況が理解できてないとしかいえないシュウに、
ガリオンがため息を一つして切り替えした
ガリオン「ここで戦ってはこの秘密基地とやらも、ここの周りも無事では済まないであろう?
それに、今は戦力が分断されたままだ」
シュウ「お〜!それそれっ!秘密基地壊れちゃまずいよね〜っ!」
戦力うんぬんは理解できていない事に呆れ顔になるガリオン
それでもその様子に皆笑みがこぼれ始め、場の雰囲気は良くなっていく
ガリオン「ふ〜っ・・・とりあえず上手く逃げつつ残りの者と合流する・・・
だが、ただ逃げていては上手く行かない」
ディーノ「陽動が必要だね」
ガリオン「その通りだ。その役は私が・・・」
マック「ガリオン・・・」
ガリオン「と、言いたい所なのだが・・・」
フィン「んっ?」
エン「・・・・・?」
ガリオン「今空を飛べるのは私とお前だけだ。飛べぬものを乗せて飛ぶのならば私の方が有利、なのだが・・・」
エン「任せて」
ガリオン「っ!?良いのか?」
フィン「誰かがやらなきゃならないって言うなら、仕方ないさ」
ガリオン「すまぬな・・・まだ会って間もないというのに・・・エレメンタルチェンジ!トルネード!!」
フィン「んじゃ、いっちょ行くか」
エン「うん」
ガリオン「残りの者は私の背に!少々荒く飛ぶぞ!」
背に乗るや否やそれぞれ別方向に飛ぶ
シュウ「あれ?俺って部長っすよね・・・?俺の意見・・・」
ガリオン「気を引き締めておくのだ。今回の戦いが最後になるかもしれぬ」
シュウ「戦い?最後?う〜ん・・・」
ガリオン「どうした?」
シュウ「なんかおかしくないっすか?そういえばだけど何で戦うの?」
ガリオン「以前も攻撃されているであろう?戦わねば一方的に・・・」
シュウ「う〜ん・・・レジェンズってさ、あのジャバ〜・・・なんとかを倒すのが目的じゃないの?
今回関係ないような・・・」
各々、顔を見合わせ確かに、と言った感じで顔を見合わせる
ガリオン「何かしら星の危機が迫っているのであろう。だからこそ我々は戻ってきたのだと。
それが何かは未だ分からぬがな」
シュウ「じゃあ、それが終わっちゃったら、皆また居なくなっちゃうの?」
シュウのその一言に全員の表情が変わる
なんとなく、なんとなくはわかっていることだった
ただそれを認めたくないだけで
ガリオン「恐らく・・・そうなのであろうな」
一方、同じくネクロムの気配を感じ取ったシロン、ランシーン、GWニコルの一行は、
既に現れ始めているネクロムとの交戦をしながら合流を目指していた
グリードー「ランシーンはどうした!?」
シロン「あ?知らねぇよ!それよりもさっさと行くぞ!」
既に場は混乱しており、今居るメンバーも分断されかけている程である
リーオン「ちょっとこれやばくない?うーたん〜」
ウォルフィー「へっ!たんをつける余裕があるならまだまだだろっ!」
シロン「邪魔だあっ!!」
シロンの放つウィングトルネードが道を一瞬作る
が、敵の軍勢にあっという間に道を塞がれてしまう
ランシーン「落ち着け」
シロンの元へ黒い翼が静かに降りて来る
シロン「どこ行ってやがった!・・・あぶねぇっ!」
ランシーンの後ろから攻撃が迫る
しかし、ランシーンは動かないまま静かに目を閉じる
無防備な相手に繰り出されたその決定的な攻撃はランシーンに当たることなくすり抜ける
ランシーン「当ててしまったら分かってしまいますからねぇ?二度、同じ手が通用するとでも?」
「あ〜ら、ばれちゃ仕方がないわね〜・・・でも随分引っかかっちゃったんじゃないの?」
シロン「幻だったのか・・・くそっキルビート!」
「だ〜からキルビートじゃないって言ってるでしょ!」
幻影が消えると同時に現れたのはバイコーン
闇の中からゆっくりと姿を現す
シロン「じゃあ誰だよっ!」
「誰だって・・・そりゃあ・・・えっと・・・なんかその名前で呼ばれると・・・」
何故だか答えられず考え込む
「えぇい、もうキルビートでいいわっ!」
シロン「なんじゃそりゃっ・・・って相手をしてる場合じゃねぇって言ってるだろ!」
ランシーン「待ちなさい、あれも幻影です。そして私も・・・フフフ」
シロン「なっ・・・」
ランシーンの姿をしている幻影から黒い否妻が放たれシロンに直撃する
そしてその姿をゆっくりとバイコーンの姿へと変えていく
キルビート「ふふふ・・・もう少し相手になってもらうわよ?
幻と分かっていてもたまに本物混ぜちゃいますからね?楽しんじゃって頂戴」
グリードー「シロンはどうした!?」
ウォルフィー「わっかんねぇよ!」
空間の隔たり
GWニコルの面々にはその姿を捉えることができなくなっていた
リーオン「後ろに敵が来てるぞ!グリードー!」
ガリオン「クロスブロウザン!」
グリードー「ガリオン!ディーノ!!」
ディーノ「グリードー!」
ガリオン「大丈夫であろうか・・・?全くと言っていいほど追っ手が来ない」
グリードー「どうしたんだ?ガリオン」
ガリオン「フィンとエンに陽動を頼んだのだ。戦力的にこちらの方が不十分だったのでな。
だが逃げるどころか、こうやってたどり着けるまでに追手は来なかった」
グリードー「ならしっかりと役割を果たしているんだろ?
早く助けに行くならばこの場を一掃するぞ!反撃だディーノ!」
ディーノ「うん!行こうグリードー!」
グリードーはコマンドクラスに姿を変える
メグ「ズオウは私達を護りつつ後方支援よ!」
ズオウ「うん!わかった!」
ウォルフィー「敵〜敵〜敵〜・・・俺の視界の中敵たくさ〜ん」
リーオン「まずい・・・羽がつりそう・・・」
グリードー「情けねぇ事言ってるんじゃねぇよ!」
メグ「あっ・・・ガリオンさん!力を貸してください!」
ガリオン「む・・・!?」
メグ「ズオウもお願い!」
ズオウ「んぅ?」
マック「併せ技なんだな!」
ガリオン「成程・・・水の力と土の力を併せるのだな?」
ズオウ「OKメグ!」
ガリオン・ズオウ「「アースヒール!!」」
ガリオンとズオウを中心に、円形状に青と緑のフィールドが広がっていく
その中の地面からは、草花が活性化され、成長していく
生命を潤すその力に、レジェンズから疲労を取っていく
ウォルフィー「お〜・・・癒される〜・・・」
リーオン「気持ちいいねえ・・・うーたん・・・」
「グオオオオオ!!」
ウォルフィー・リーオン「どわああああ!?」
グリードー「和んでる場合か!?」
ウォルフィー「ってグリードーかよ」
リーオン「顔怖ぇ〜・・・」
ガリオン「さあ、あとは相手を減らしていくだけだ!」
シュウ「お〜・・・なんかすげぇな〜!・・・となるとあとはあいつらだよな〜。どこ行ったんだろ?」
コッチダ・・・
シュウ「ん?そっち?おうおうサンキュー!どこだでかっちょ〜!わるっちょ〜!」
謎の声に導かれるまま、シュウは闇の中へ消えていった